私、アラフィフの独身女性です。会計事務所の事務員からスタートし、あれやこれや経験して、エステサロン開業前の10年ほどは、派遣会社に登録し経理事務の仕事をしていました。地方都市なので、いい仕事も少ないのですが、どうにか渡り歩いて、飲みに行ったり、海外旅行に行ったり、それなりに楽しく暮らしていました。そんな楽しいことの一環で、アロマテラピーやボディマッサージの講習会を受けに東京にも通っていたのです。

そんななか、実母がガンになったんですよね。できた場所が悪く、見つかった時は手の施しようがありませんでした。わかってから半年足らずで見送ることとなりました。

母を見送り、世界観が変わりました。アロマやマッサージの仕事、いつかはやろうではダメなんだろうな、今、始めなきゃダメなんだろうな、と。そして、講習を受けていたマッサージは、他のマッサージのやり方とは違い、体にダイレクトに響くものでした。

東京では、このマッサージを受けられるところが何店舗かありますが、地元では全くありませんでした。

幸か不幸か、短いながらも母の介護期間中に、派遣社員の立場の弱さも実感しました。

母の死から1ヶ月半後、ちょうど派遣社員の更新時期が来ていたこともあって、エステティシャンの経験もないまま、独立・経営に向けての一歩を踏み出すことにしました。